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【vol.4】国税庁が2017年分の路線価を発表

2017年11月30日

国税庁は、2017年分の路線価を7月に発表しました。
銀座の路線価がバブル期を超えたというニュースは記憶に新しいところです。
大都市圏を中心とする13の都道府県で路線価が上昇し、2県で横ばい、32県で下落しました。
全国平均では0.4%上昇し、2年連続の増加となりました。3大都市圏では、交通アクセスのよいターミナル駅周辺、地方ではインフラ整備が行なわれた場所や海外からの観光需要が見込めるエリアを中心に上昇しました。

価格の二極化が顕著に

今年は特に都心部で価格(路線価)の上昇が際立ち、東京都の銀座「鳩居堂」前は、バブル期(1992年)の3,650万円を大きく上回る4,032万円となり、32年連続で日本一となりました。
今回は、「鳩居堂」前と並び、「銀座プレイス」前、「三越銀座店」前、「和光本館」前も同額となりました。

一方で、23区の住宅地の路線価は、バブル期の半値以下となりました。バブル期は平均136万円/平方メートルであったのに対し、今年は55万円/平方メートルでした。
大阪府では、JR大阪駅そばの御堂筋の1,176万円が最も高く、前年を15.7%上回りました。愛知県では、JR名古屋駅前の名駅通りが最も高い880万円となり、前年を4.8%上回りました。

これらの大都市圏の路線価が上昇した背景には、東京五輪・パラリンピックに向けた再開発や、外国人旅行者の増加などが挙げられます。

都市部

一方で、路線価が22年連続で下がった長野県や、4年連続で下がった秋田県を筆頭に、地方都市は軒並み路線価が下落しました。
今回の発表結果から、都市部の中でも局地的に急騰したエリアとそうでないエリアに分かれ、路線価の二極化が進んでいることが分かります。

地方

税金の算出に使われる路線価

さて、ここまで最新の路線価についてお話しましたが、そもそも路線価とは何を指すのでしょうか。
路線価とは、接する道路ごとに決定される、土地の1平方メートルあたりの価格のことです。すべての土地の時価を計算することはできないので、国土交通省が発表している公示地価を目安に、全国約40万の地点で専門家が評価しています。

厳密に言えば、路線価は2種類あります。
ひとつ目は、相続税を算出する際の基準となる「相続税路線価」です。路線価と言うと、一般的にはこの相続税路線価を指すことが多いようです。
ふたつ目は、固定資産税を算出する際の基準となる「固定資産税路線価」です。それぞれの路線価の特徴をみると、使用目的や評価基準が異なることが分かります。

「相続税路線価」の特徴
  • ・目的:相続税や贈与税などの算出に使用
  • ・価格:公示地価の約8割
  • ・管轄:国税庁(税務署)
  • ・管発表時期:1月1日時点の価格を毎年7月に発表
「固定資産税路線価」の特徴
  • ・目的:固定資産税などの算出に使用
  • ・価格:公示地価の約7割
  • ・管轄:市役所・町村役場
  • ・発表時期:3年に1度、1月1日時点の価格を発表

これらの路線価をもとに相続税や贈与税が計算されるので、路線価が上昇すると国民の税負担が増えるというわけです。路線価は、賃貸経営をされるオーナー様にとって、重要なキーワードとなります。特に2代目、3代目に引き継ぐ予定のあるオーナー様が、これらのデータを知っておくことは大切なことです。
「相続なんて先の話」と考える方が多いと思いますが、相続はいつやってくるか分からない問題でもあります。路線価発表のニュースをきっかけに、財産の相続についてご家族と話し合ってみるのも良いかもしれません。

路線価は、国税庁や税務署のホームページに掲載されている「路線価図」から知ることができる他、新聞などでも毎年発表されています。特に国税庁のホームページでは、「路線価図」に記されている記号の意味や路線価の読み取り方が分かりやすく説明されているので、みなさまのご自宅の路線価も調べることができます。一度チェックされてみてはいかがでしょうか。

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