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【vol.21】徹底解説!民泊新法 <前編>

2018年3月26日

空き家や空室に旅行者を宿泊させることで新たな収入源になり、遊休資産も活用できるとして、ここ数年、不動産業界で注目を浴びてきた「民泊」。そのルールを定めた住宅宿泊事業法(以下、民泊新法)が、2017年6月9日に参院本会議で可決・成立しました。

これまで日本では、国家戦略特区内や簡易宿所の登録後の運営など、合法的に民泊を運営する方法はありましたが、充分な法整備がされていませんでした。

そのため、「闇民泊」と呼ばれる無許可で運営している民泊も多く問題視されていましたが、新法によって状況が一変することになり、2018年6月15日には施行されます。

この機会に、民泊と民泊新法、そしてこれからの民泊市場について理解を進めましょう。

民泊とは?民泊新法成立の背景

民泊新法

そもそも、馴染みのない人にとって「民泊」というサービスそのものが、まだわかりにくいかもしれません。実際、その定義もあいまいでしたが、法律の制定に伴い民泊の定義も明確になりました。

民泊とは「住宅(戸建住宅、共同住宅等)」の全部、または一部を活用して宿泊サービスを提供することを指しています。このため、「人の家」でない場所、つまり、ゲストハウスや旅館、ホテルといった宿泊施設を利用したサービスは「民泊」に該当しません。

また、法律制定まで様々な議論が交わされてきましたが、法律の必要性は誰もが認めるところでした。旅行・ホテル業界は、「民泊」の存在によって顧客を奪われるとはいえ、すでに無許可のまま数多くの民泊が存在し、増え続けている状況は思わしくありません。

新たに民泊に挑戦したい企業や個人にとっても「無許可」「不法」というイメージが植えつけられている状態では参入リスクが高すぎます。こういった環境を改善するためにも、いち早く法律を制定する必要があったのです。

180日ルールは守られるのか?違反には厳しい罰則も

民泊新法が施行され、「年間営業日数が180日以内」という制限が法整備化されたとしても、複数の民泊仲介サイトを利用して集客するなど、何らかの形でごまかす手立てがあると考える民泊ホストや民泊運営代行会社も出てくるかもしれません。

民泊ビジネスに「登録外の違法な業者」が関わってきた場合、宿泊日数を管理・監督するのは難しいという意見もあるでしょう。

しかし、民泊新法では、そういったケースに備えて違反時の罰則について厳しく規定しています。

具体的な罰則としては、登録がない状態で運営する「違法」な民泊運営代行会社、仲介サイトに対して1年以下の懲役または100万円以下の罰金」、民泊ホストに対して6ヵ月以下の懲役または100万円以下の罰金」等があり、登録逃れや営業日数180日の制限の違反を阻止する仕組みとなっています。

施行されてみなければわからない、民泊市場の今後

新法施行については、業界内でも「180日以内の年間営業日数と決められたが、残りの185日はどのように運営すればいいのか」などというマイナスな意見も聞かれています。

一方で、今まで自由に営業してきた「無許可の民泊」は堂々と営業できなくなります。

そうなると「民泊市場=合法」という認識が広がるため、これまで民泊に対して慎重な姿勢を見せていた大手企業(旅行・不動産関連企業)が新たに市場参入することは確実となってきました。

今後も盛り上がりを見せる民泊市場、早目の対応がチャンスにつながるといえるでしょう。

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