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【vol.26】孤独死の平均年齢は60歳

2018年4月26日

「○丁目のAさん、自宅で亡くなって発見されたって。孤独死だってよ」

「孤独死?家族とも疎遠で、一人暮らしだったものね。気の毒だね…」

近年よく耳にする「孤独死」。

孤独死というと高齢者を思い浮かべる人も多いですが、実は、高齢者だけの問題ではありません。

孤独

一般社団法人 日本少額短期保険協会の孤独死対策委員会が2017年3月に発表した「孤独死現場レポート」によると孤独死した人の平均年齢は男性60.4歳女性59.7歳という結果になりました。

つまり、高齢者に限ったことではなく、どの単身者向けの賃貸住宅にも孤独死のリスクがあることになります。

とはいえ、高齢者の方がリスクは高くなります。
国交省の安全居住政策委員会「多様な世帯が安心して暮らせる住まいの確保に向けた当面の取り組みについて」によると賃貸人(オーナー様)の約7割が高齢者の入居へ抵抗感を覚えているようです。

原状回復費用が250万円になることも

孤独死が発生すると、オーナー様にどのような負担が発生するのでしょうか。

1つは、原状回復の費用負担です。
この費用は、発見時の状況によって大きな差が出てくるといいます。
孤独死保険「無縁社会のお守り」を提供しているアイアル少額短期保険株式会社によると、概ね40~60万円ほどで済むそうですが、死後3日以内の発見であれば、10万円以下で済むことも多いということです。

しかし、死後の日数が経過するほど金額も上がってくるといいます。
また、季節でも違いがあるようで、たとえば死後3週間後に発見された案件では春なら130万円ほど、夏場だと250万円ほどと100万円以上の差額が生じるそうです。

2つ目は、長期間にわたる空室リスク。
前の入居者が室内で亡くなったと聞けば、入居に際して誰でも拒否感があるものです。そのため、空室リスクは避けられません。

3つ目は、隣接した部屋への影響です。
これも前述と同じように周辺の部屋から転居希望者が出る可能性も出てきます。

発見を早めることでリスクを軽減することができますが、現状はどうでしょうか。「孤独死レポート」によると3日以内で発見される確率は全体で19%と低く、平均発見日数は42日間と長期化する傾向です。

第一発見者は、43.9%が親族や友人の近親者、44.8%が管理会社、福祉関係、警察といった職業上の関係者になります。
40日前後で発見されるのは、家賃の未納などが発覚してからの発見ということでうなずけます。

男女別で見た発見者の割合は男性は「職業上の関係者」の45.8%“女性は「近親者」の52.3%が最も高いようです。

【 発見までの日数 】

2017年孤独死現状レポート

全体でみると、14日以内に発見された人数は422人で、全体の46%に過ぎず、過半数が死後14日以降に発見されている

また、平均発見日数は、前回(20日)に比べ今回は大幅に長期化しており、今後慎重に推移を見守りたい。

3日以内に発見に至るケースでは、女性の方が6ポイント以上男性と比較して高い。

また、30~89日の発見も高止まりしており、家賃の未納や自治体の見回りなどにより孤独死の発覚がされることが多いことに、起因していると推測される。

出典:一般社団法人 日本小額短期保険協会 <2017年孤独死現状レポート データ集>

原状回復費用などを補償する専用保険

前述のアイアル少額短期保険の「無縁社会のお守り」は、7年前に業界で初めてできた、賃貸住宅オーナー様向けの保険商品です。

居室内での孤独死発生時の原状回復費用、残置物処理費用などを補償する保険になっています。被保険者が所有または管理する賃貸住宅戸室内で自殺、孤独死、殺人または傷害致死の死亡事故が発生した場合に保険金が支払われます。保険料は1戸あたり月々300円で、保有戸数4戸以上の場合が対象になります。

この保険商品では、事故後の原状回復費用を1事故100万円まで補償しています。前述した通り、原状回復費用のボリュームゾーンとなる4060万円が補填できるようになっています。
また、事故後の空室や値下げによる家賃の損失を補償しているのも特徴です。家賃の保証は1事故200万円を限度としています。

現状回復

さらに事故が発生したものの、原状回復費用保険の支払い対象とならない場合、5万円の見舞金が支払われます。個室内で死亡事故は発生したが、破損、汚損などがなく、被保険者の費用負担が生じないなどで原状回復保険金の支払いに該当しない場合などに対応しています。

このように、原状回復費用の補償以外にも空室期間の発生や値下げによる家賃損失を補償している点などが家主から好評を得ているといいます。

現状では、多くの賃貸住宅で孤独死対策が不十分だといえます。
見守りサービスや保険を活用して、万一の事態に備えましょう。

 

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