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【vol.45】被害事故や故障でもフル活用できる火災保険の 「活用法」や「特約」とは?

2018年10月31日

現在、発売されている火災保険商品の多くは「総合補償型」といわれるもので、火災などの基本補償に加えて、自然災害や車両衝突、水漏れ損害から盗難までさまざまな損害を補償しています。

損害の中には、第三者の行為によって被害を受ける「被害事故」も存在し、その中でも誰に過失があるのかすぐに分からない場合には、どのように対応すれば良いのか分からないという方も多いかと思います。

そこで今回は、火災保険を活用した「被害事故」の対応方法や特約について、分かりやすく解説していきます。

賃貸マンション

被害事故の場合、本来は賠償責任保険で解決

第三者の行為による被害で考えられるケースとして「入居者による火の不始末で火災になり、天井が焦げる」「入居者の過失によってトイレが詰まってしまい、汚水によって室内が汚損する」「運送業者のトラックが運転を誤ってアパートの外壁を破損」等が挙げられます。 これらはいずれも加害者がはっきりしているため、加害者側が加入している賠償責任保険(入居者であれば家財保険、運送業者であれば自動車保険)から支払ってもらうことができます。

しかし、漏水事故のように、発生箇所がすぐに分からず、誰に過失があるのかが分からない場合は、入居者の家財保険で対応することは難しく、また加害者側が保険に加入してなかった場合等はすぐに弁済してもらえないこともあります。

このようなケースにおいては、オーナー様が火災保険会社から補償(保険代位求償権など)を受けて、建物の復旧作業を優先して対応するのが得策です

火災保険会社からの補償の詳しい内容については、次項で解説します。

火災被害

なぜ「肩代わり機能」が便利なのか。「保険代位求償権」とは?

火災保険は、オーナー様の財産である建物の損害を包括的に補償するものです。そのため、火災保険会社は、自然災害であろうと、第三者の行為による被害であろうと、被った損害の大概を補償し、加害者が存在する場合にはオーナー様が肩代わりした損害を、オーナー様に代わって求償することになります。

例えば、「オーナーのAさんが入居者のBさんの過失により被害を受けた場合、Aさんは自分の火災保険会社から補償を受け、火災保険会社がBさんに対して損害賠償請求を行なう」ということです。

これは「保険代位求償権」といわれ、これによってオーナー様は損害賠償請求という面倒な手続きから解放され、費用の回収を気にすることなく建物の復旧作業ができるのです。

実際には、多くの火災保険でオーナー様と入居者との間でこの「保険代位求償権」を行使しないことになっている(※)ため、火災保険会社から入居者に損害賠償請求を行なうことはなく、オーナー様と入居者がトラブルになることも少ないといいます。

また、建物火災保険では「臨時費用保険金」などが上乗せして受け取れることがあるだけでなく、賠償責任保険では支払われない減価償却分も受け取ることができるため、損害に対して十分な保険金が給付される仕組みとなっています。

※保険代位求償権不行使条項が付帯されている場合で入居者に重過失がない場合。
 詳細につきましては、加入されている 保険会社、または代理店にご確認下さい。

負担の大きな修繕費、故障リスクを補償するには特約を

賃貸経営で大きな負担になる付属機械設備などの修繕費は、その故障や不具合発生の予測が難しいため、急な出費となるケースが多いと思われます。

火災保険にはこの「故障リスク」を担保する「建物付属機械設備等電気的・機械的事故補償特約」という特約があり、付属機械設備が故障した場合の修理・交換費用もこの特約によって補償可能です。

賃貸経営と保険は切っても切れない関係とはいえ、ここまでの知識を持って保険機能を使いこなしているオーナー様は少ないかもしれません。

この機会に、今後の賃貸経営に必要な保険を見直してみてはどうでしょうか。

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