「斜線制限」

建築基礎講座

建築物の高さに関する規制として、「絶対高さの制限」、「斜線制限」と「日影規制」があります。

2. 斜線制限

斜線制限とは、道路境界線または隣地境界線からの距離に応じて建築物の各部分の高さを制限することにより、道路上空や隣棟間に一定の角度をもって空間を確保しようとするものです。

1) 道路斜線制限

道路境界線を基準とする道路斜線制限は、次図のように前面道路の反対側の境界線から一定距離(適用距離L)以下の範囲内において次の数値に制限されます。

用途地域 容積率  適用距離

第1種低層住居専用地域

第2種低層住居専用地域

第1種中高層住居専用地域

第2種中高層住居専用地域

第1種住居地域

第2種住居地域

準住居地域

20/10以下

20/10を超え30/10以下

30/10を超える

20m

25m

30m

近隣商業地域

商業地域

40/10以下

40/10を超え60/10以下

60/10を超え80/10以下

80/10を超える

20m

25m

30m

35m

準工業地域

工業専用地域

工業地域

20/10以下

20/10を超え30/10以下

30/10を超える

20m

25m

30m

用途地域の指定なし

20/10以下

20/10を超え30/10以下

30/10を超える

20m

25m

30m

【建築基準法第56条】※その敷地に該当する容積率(前面道路幅員を勘案)

【原則】

(1) 建物が前面道路の境界線より後退しないで建築した場合

図
W×1.25

第1種低層住居専用地域

第2種低層住居専用地域

第1種中高層住居専用地域

第2種中高層住居専用地域

第1種住居地域

第2種住居地域

準住居地域

W×1.5

近隣商業地域、商業地域
準工業地域、工業地域
工業専用地域、無指定地域

【建築物が前面道路の境界線から後退している場合】

(2) 建物が前面道路の境界線より 後退して建築した場合

図
トト

道路斜線制限の起点は、前面道路の反対側の境界線から、当該建築物の後退距離だけ外側の線とされます。

2) 隣地境界線からの高さの制限

建築物の各部分の高さは、道路以外の隣地との間の境界線(隣地境界線)までの水平距離を一定倍した数値に、20mまたは31mを加えた数値以下にする必要があります。また20mまたは31mを超える部分が隣地境界線から後退している場合には、壁面と隣地境界線との距離だけ境界線が隣地側にあるものとみなして斜線制限を適用します。

地域 H 一定倍の数値

第1種中高層住居専用地域

第2種中高層住居専用地域

第1種住居地域

第2種住居地域

20m

1.25

その他の地域では31m

31m

2.5

※第1種・第2種低層住居専用地域は、隣地斜線の制限に該当しません。

(A)Hを超える部分が隣地境界線より、後退しないで建築した場合

Hを超える部分が隣地境界線より、後退しないで建築した場合

(B)Hを超える部分が隣地境界線より、後退して建築した場合

Hを超える部分が隣地境界線より、後退して建築した場合

3) 北側隣地境界線からの高さの制限

第1種・第2種低層住居専用地域と第1種・第2種中高層住居専用地域では、図のように北側隣地境界線からの制限をうけます。

第1種低層住居専用地域

第2種低層住居専用地域内

第1種低層住居専用地域、第2種低層住居専用地域内

第1種中高層住居専用地域(日影規制の対象区域を除く)

第2種中高層住居専用地域(日影規制の対象区域を除く)

第1種中高層住居専用地域、第2種中高層住居専用地域

4) 斜線制限一覧

斜線制限一覧表

ページトップへ

注目ワード