東建コーポレーション

アパート経営 節税コラム 間野税理士
2018年2月5日

column
No.13
不動産を相続した時の相続税と評価方法

アパート経営をされているオーナー様が亡くなると、その配偶者や子は相続人としてアパート、賃貸マンションの土地・建物を相続することとなります。

土地の評価方法

宅地の相続税評価額は以下のように計算します。

(1)路線価方式

路線(道路)に面する宅地の1㎡当たりの価額(路線価)を基に計算した金額で評価します。

路線価方式の計算例

【例】
この場所にある宅地の面積が180㎡の場合の総合評価

路線価表(出展:国税庁ホームページ)

【 宅地の評価額 】

(2)倍率方式

倍率方式の適用が指定されている地域についての評価方式で、原則として、その土地の固定資産税評価額に一定の倍率を掛けて計算した金額で評価します。

◆計算式◆

土地の評価額 = 固定資産税評価額 × 倍率

倍率方式の計算例

例)宅地の固定資産税評価額が5,000万円の場合

< 宅地の評価額 >

倍率表(出展:国税庁ホームページ)

(3)賃貸経営に供している土地の評価

① 貸宅地

貸宅地とは、自分の所有する土地を有償で他人に貸しており、その他人がその土地に建物を建てている場合の土地を言います。
貸宅地の評価は、次のように計算します。

◆計算式◆

貸宅地の評価額 = 自用地の評価額 -( 自用地の評価額 × 借地権割合 )

※自用地とは、自己の目的で使用している宅地のことです。

例)宅地の評価額が5,000万円、借地権割合が50%の場合の貸宅地の評価

② 貸家建付地

貸家建付地とは、自分の所有する土地に自分でアパートや賃貸マンション、貸しビルなど、賃貸用の建物を建てて、建物を他人に貸している場合の土地をいいます。 貸家建付地の評価は、次のように計算します。

◆計算式◆

貸家建付地の評価額 = 宅地の評価額 -( 宅地の評価額 × 借地権割合
           × 借家権割合 × 賃貸割合

※計10戸のアパートを建築し、そのうち1戸を自己使用した場合、
建物・土地の賃貸割合は90%となります。

例)宅地の評価額が5,000万円、借地権割合が50%、借家権割合30%の
場合の貸家建付地の評価

③ 定期借地権が設定されている土地

定期借地権とは、契約時にあらかじめ借地期間を定めて、期間満了時に更地にして返却することが義務づけられている権利をいいます。定期借地権が設定されている土地は、以下のように評価します。

(a)一般定期借地権( 借地期間を50年以上としたもので、用途は限定されません。)が設定されている土地

◆計算式◆

一般定期借地権を設定して土地を貸し付けた場合

( 自用地の評価額 ) -( 一般定期借地権の価格に相当する金額 )

(b)事業用定期借地権(借地期間を10年以上50年未満とし、事業用に建物を建てて利用するための定期借地権をいいます。居住用には使えません。)が設定されている土地

◆計算方法◆

事業用定期借地権を設定して土地を貸し付けた場合
[ 財産評価基本通達25条(2)]

ア. 自用地の評価額 - 定期借地権等の価格

イ.自用地の評価額 × ( 1-割合

残存期間が5年以下のもの 5%
残存期間が5年を超え10年以下のもの 10%
残存期間が10年を超え15年以下のもの 15%
残存期間が15年を超えるもの 20%

ウ.ア、イのいずれかのうち、低い方の金額

※一般定期借地権が設定された時点の底地割合

借地権割合 路線価図 C地域 D地域 E地域 F地域 G地域
評価倍率表(%) 70 60 50 40 30
※底地割合(%) 55 60 65 70 75

(注)A地域、B地域及び借地権の取引慣行の無い地域については、財産評価基本通達25(2)の評価によります。なお、「A~G」地域は、路線価図により確認して下さい。

出展:国税庁ホームページ

◆計算例◆

 
(a) 宅地評価額8,000万円の土地に、一般定期借地権を設定した場合の評価
借地権設定期間・・・50年
残存期間・・・50年
(借地権割合50%、底地割合65%)
※なお、複利年金現価率は年0.1%で年数50年の場合(49.873)を使用します。
(b)宅地評価額8,000万円の土地に、事業用定期借地権を設定した場合の評価
◆宅地の通常の取引価格         ・・・10,000万円
◆借地権者に帰属する経済的利益の総額  ・・・3,000万円
◆基準年利率による複利年金現価率 25年・・・24.678
                (年0.1%、平成29年9月分)
◆借地権設定期間 ・・・25年
◆残存期間    ・・・25年

建物の評価方法

建物の価額は、原則として、一棟の家屋ごとに評価します。

(1)自用家屋の評価

自己の所有している家屋を自ら使用している場合は、自用家屋として、固定資産税評価額によって評価します。

◆計算式◆

自用家屋の評価 = 固定資産税評価額 × 1.0

(2)貸家の評価

貸家の評価は、自用家屋の評価額から、その家屋の借家権割合(30%)を控除した価額で評価をします。
つまり、自用家屋の70%で評価することになります。

◆計算式◆

貸家の評価 = 固定資産税評価額 × 1.0 ×[ 1-借家権割合( 30% )
× 賃貸割合 ]

アパート、賃貸マンション建築による相続税対策効果

アパート、賃貸マンションを建築することにより、相続税評価は、以下のようになり、
大きな相続税対策となります。

現金(借入れ金)をアパート、賃貸マンションに変えることで、建物と土地の評価が
下がるため、相続税の節税ができます

相続税以外のかかる税金

不動産を相続した場合、相続税以外に登録免許税がかかります。 相続した不動産は、
所有者が被相続人から相続人に変わるため「所有権移転登記」をする必要があります。
この登記をする際に「登録免許税」が課税されます。

◆計算式◆

登録免許税 = 固定資産税評価額 × 0.4%


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