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columnNo.4近年増加している家賃保証会社とは

今回は、家賃保証会社についてお話しします。

家賃保証会社

家賃保証会社の保証範囲

オーナー様に対して、家賃を保証する形態は、主に2種類あります。

1つ目は、不動産業者や賃貸物件の管理業者等が、家主の持っている賃貸物件を一括で借り上げたうえで転貸する形態(いわゆるサブリース契約)です。2つ目は、入居者様の家賃を保証する形態です。昨今、利用が急増しているのは、後者の形態の家賃保証会社です。

そもそも家賃保証会社は何を保証してくれるのでしょうか。家賃保証会社によって保証範囲は異なりますが、一般的には次のものが保証の範囲内とされています。

  1. 家賃
  2. 共益費・管理費
  3. 明け渡し訴訟の費用
  4. 明け渡し訴訟の弁護士費用
  5. 強制執行の費用
  6. 原状回復費用
  7. 更新料等一時金

このような保証がされていれば、仮に賃借人が賃貸人に対し、家賃等を滞納しても、賃貸人は家賃保証会社から滞納家賃等の保証を受けることができます。さらに、家賃滞納を理由に建物明け渡し訴訟を提起する場合や、弁護士費用等の一切の金銭的な負担をする必要はありません。

このようなメリットがあるため、近年は賃貸借契約を締結するにあたり、家賃保証会社を利用することが必須とするケースが増えています。

民法改正後は家賃保証会社の利用が増加する

2020年には民法の改正が予定されていますが、民法改正後は家賃保証会社の利用がさらに増加すると考えられています。一体なぜでしょうか。

連帯保証人に関する改正(改正民法465条の2)では、個人根保証(個人が保証人となる保証)は、保証人が責任を負う最大額(極度額)を定め、かつ書面等で契約しなければ無効となる旨が定められています。

つまり、個人が保証人となる場合には、保証を負う金額(例えば100万円)を事前に明記しておかなければ、連帯保証契約は無効となってしまうのです。これまでは、原則無制限に連帯保証人に保証債務の履行を請求できていたのですが、今回の民法改正により限度額が定められることになるわけです。当然賃貸人としては、そのような事態は敬遠したいところでしょう。

一方で、上記改正の影響を受けるのは個人が保証人となる場合のため、家賃保証会社は、民法改正の影響を受けません。つまり、民法改正後であっても、家賃保証会社が保証人である場合には、これまで通り賃貸人は原則無制限に家賃保証会社に保証を求めることができるわけです。このような理由から、今後も家賃保証会社の増加傾向は続くと想定されています。

連帯保証契約

賃貸人が家賃保証会社を利用する際の留意点

では、賃貸人が家賃保証会社を利用するにあたり、留意しておかなければならない点は、どのようなことでしょうか。

まず、家賃保証会社によって、保証する範囲が異なりますので、利用に際してはどこまで家賃保証会社が保証してくれるのかを、きちんと確認しておく必要があります。

例えば、賃料を保証してくれると言っても、半年分の家賃しか保証してくれない会社もあれば、2年分の家賃を保証してくれる会社もあります。更新料を保証しない会社もあれば、訴訟となった場合の弁護士費用まで保証してくれる会社もあります。賃貸人としては、賃貸物件と賃貸人が求めたい保証の範囲とのバランス(この物件は賃料が高いので、2年分の賃料保証は確保したい等)を考慮の上で、家賃保証会社を選択するべきです。

また、家賃保証会社へ保証を求める際に、申請期間が設けられていることもあります。簡単に言うと、期間内に保証を求める申請をしない場合には、申請がされていなかった期間の家賃は保証しません、というものです。このような事態を避けるためにも、家賃保証会社と契約する際には、きちんと家賃保証の契約内容を確認しておきましょう。

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