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columnNo.5所有地の価値はどれくらい?

アパート経営を考える上で「良い土地」とは一体どんな土地のことを言うのでしょうか?交通のアクセスが良い土地、治安や住環境が良く、人気エリアにある土地、広い道路に面している土地、高低差がなく、形状がいびつでない土地、ハザードマップで地震や洪水などの災害リスクが高くないエリアにある土地。色々と挙げることができますが、これらが「土地の価格」に反映されているのはご存知でしょうか。今回は、「土地の価格」について少し掘り下げて考えていきます。

土地

土地を評価する4つの指標

土地の価格は「一物四価」などと言われ、1つの土地に目的に応じて異なる4つ評価額が存在します。

具体的には、

  1. 実際の不動産市場での取引価格である「時価(実勢価格)」
  2. 一般の土地取引の指標とするために国土交通省が毎年公表している「公示価格」
  3. 相続税や贈与税を計算する時の基準となる「相続税評価額」
  4. 固定資産税を計算する時の基準となる「固定資産税評価額」

があります。

「相続税評価額」は「公示価格」の8割が目安、「固定資産税評価額」は「公示価格」の7割が目安となっており、実際に売買が成立する価格より低く設定されています。

「不動産を買うだけで相続税対策になる」などと言われるのは、不動産の「相続税評価額」が「時価(実勢価格)」より低くなっているため、不動産購入により「時価(実勢価格)」相当額の現金が「相続税評価額」で評価される不動産に置き換わることにより、相続税の課税対象となる財産額を減らすことができるということです。

一物四価

所有地の大まかな時価を知るには

「公示価格」は全国2万数千地点の標準地の1m²あたりの価格として公示されますが、所有地そのものの「相続税評価額」や大まかな時価を把握したい場合、「相続税路線価」を用いた評価額の算出がよく行われます(「路線価方式」)。「相続税路線価」とは、国税庁が毎年公表している市街地の主要な道路に面した1m²あたりの評価額のことです。

例えば、100m²の面積の土地を所有しており、「相続税評価額」と大まかな時価が知りたい場合は、国税庁のホームページから最新年分の「路線価図」にアクセスし、地図上でその所有地が面している道路を探します。「400C」などと表記されていますが、数字の部分は「相続税路線価(千円単位)」を、アルファベットの部分は借地権割合を表しています。「400C」は、「相続税路線価」:40万円、「借地権割合」:70%という意味です。

厳密には、この「40万円」にその土地の形状や接道状況を踏まえた補正を加え、1m²あたりの評価額を求めるのですが、簡易計算の場合は「40万円」をそのまま使っても良いでしょう。これに面積100m²を乗じて導かれる「4,000万円」が「相続税評価額」となります。また、「相続税評価額」は「公示価格(≒時価)」の8割の水準に設定されていることから、「4,000万円」を0.8で割り返して求められる「5,000万円」が大まかな時価となります。

なお、「相続税路線価」が設定されていない土地(地方や郊外に多いです)については、「固定資産税評価額」に国税庁が定める「評価倍率」を乗じて、「相続税評価額」を計算します(「倍率方式」「評価倍率表」は国税庁ホームページからアクセスしてご覧頂けます)。

400C
路線価図・評価倍率表(出展:国税庁ホームページ)

所有地の価格を把握しておこう

相続税対策や所有地の活用を考える上で、所有地の価格を把握しておくことは、極めて重要です。1つの土地でも多面的な評価がなされることを知り、様々な評価額の相関性をしっかり整理しておけば、税理士や土地活用の専門家からのアドバイスへの理解度が高まるものと思われますし、銀行から融資を引き出すための交渉にも活きてくることでしょう。

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