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【vol.56】少額で不動産投資可能なクラウドファンディングが好評な理由

2018年12月11日

クラウドファンディングという言葉をお聞きになったことはありますか?
近年、メディアでよく耳にするようになった言葉です。

ひとつのプロジェクトを達成するために、インターネット上で不特定多数の人々から出資を募る手法で、群衆(クラウド)から資金調達(ファンディング)するという意味。

例えば、ある登山家がエベレストに登るという目標を掲げ、そのためには500万円の予算が必要だったとします。登山家は資金を集めるために、その目標を達成する意味や目的を告知し、インターネット上で出資者を募るのです。

このクラウドファンディングの特徴としては、出資金が少なくても投資できるということが挙げられます。一人ひとりの金額は少額でも、その目的に共感し、出資してくれる人をたくさん集めればよいのです。

前述のエベレストの例でいえば、1万円出してくれる人を500人集めれば予算を達成できるということになります。

不動産投資

エベレスト登山のように、個人の夢というケースもあれば、ボランティアやアーティストの活動、事業家やベンチャー起業、新規プロジェクトなど様々な場面で、クラウドファンディングは活用されています。

アメリカでは大統領選の候補者が選挙活動資金としても活用しており、最近では、病院が医療機器購入のため活用する事例なども出てきています。

一般的にリターンのない「寄付型」と、リターンのある「投資型」の2種類。

登山家やアーティスト活動などは「寄付型」、ベンチャー起業などは「投資型」で行なわれることが多いようです。また、不動産についてもこの「投資型」のクラウドファンディング商品を目にするようになりました。

不動産特別共同事業法の改正法案、閣議決定

2~3年前から不動産業界でも「不動産投資型クラウドファンディング」と呼ばれる、投資家をネットで募る投資法のブームが起きています。

実は、ネット募集でないものの不動産小口商品は1987年から供給されてきました。

バブル崩壊後は、1995年に不動産特別共同事業法(以下、不特法)が投資家を守る目的で施行されました。不特法は、不特法商品を取り扱う事業者(不動産特定共同事業者)に、資本金や宅地建物取引業者免許等の一定の要件を設ける許可制を採用。

投資家が出資等を行ない、許可を得た不動産会社等の専門家が事業主体となって実物不動産取引により運用し、収益の分配を行なうスキームです。

不動産投資

不動産特定共同事業者以外でも第二種金融商品取引業の許可を取り、不動産投資型クラウドファンディングを扱っている企業もあります。

2017年の3月にこの不特法の一部を改正する法律案が閣議決定されました。

国交省の発表によると、小規模不動産特定共同事業の創設クラウドファンディングに対応した環境整備良質な不動産ストックの形成を推進するための規制の見直しの3つが主な改正内容となります。

人気を集める運営モデルも登場

このような法整備が進めば、今後ますます不動産投資型のクラウドファンディングは注目されることが予想されます。

実際に不特法の制度を利用した1口10万円からの不動産投資ができるクラウドファンディングが人気を集めています。

多数の投資家から集めた資金で、アパート1棟を運営していくモデルのため、リスクが少なく手軽に投資できるのが魅力の理由。
ある商品は、売り出しから1棟目が20分、2棟目は1分という短時間で完売し、あまりの人気に3棟目は抽選にした程だったそうです。

不動産投資

これらの商品の場合、投資期間は、1年間と決まっており、年間利回りは5%。大きなリターンは見込めないものの、現金を寝かせておくよりは、または銀行に預けるよりはいいという理由で始める人もいるとか。

ちなみに1棟あたりの事業規模は、5,000万円前後だそうです。

販売する側としては、まずはクラウドファンディングで不動産投資に馴染んでもらい、その後、実物不動産への投資に繋げていきたいという狙いもあるのでしょう。

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