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【vol.74】不動産業界の新資格「宅建アソシエイト」って何?

2019年7月10日

宅建アソシエイト

(公財)不動産流通推進センターは、2018年2月に行なわれた「初任従業者教育研修連絡協議会」の構成六団体により検討された『宅地建物取引業従事者に対する「体系的な研修」の実施について』に基づき、「宅建アソシエイト」事業を実施すると、2018年7月に発表されました。

今回は、この「宅建アソシエイト」が創設された背景と内容、取得に必要な条件や資格としてどういった価値があるのかを見ていきましょう。

「宅建アソシエイト」創設の背景

創設のきっかけとなったのは2016年に新たに制定された「改正宅地建物取引業法」。「事業者団体は宅地建物取引士等に対して多様な分野に係る体系的な研修を実施するよう努めなければならない」とされたことを受け、前述の六団体で申し合わせが行なわれました。

申し合わせの内容は『宅地建物取引業従事者に対する「体系的な研修」の実施について』として公開されています。この中では、まず、具体的な取り組みとして次の点が重要であるとしています。

① 的確な初任従業者教育の実施等

② 宅地建物取引士等の資格取得の促進

そして、「これら(①と②)を推進する各事業者団体は実施する研修の充実強化に努める必要がある」と記載され、とりわけ(公財)不動産流通推進センターについては、「各事業者団体における取組を積極的に支援するとともに『フォローアッププログラム』、『不動産流通実務検定「スコア」』等、広く宅地建物取引業に従事する者の資質向上に資する教育研修事業の充実強化に努める」と注記されています。

この取り決めに基づき、「宅建アソシエイト」は創設されました。つまり、この資格は、「初任従業者教育から始まる体系的な教育研修プロセスを経て、宅地建物取引業従事者として十分な能力を有するに至った者の能力証明」というわけなのです。

宅建アソシエイト

「宅建アソシエイト」の資格取得に向けた
内容とプロセス

(公財)不動産流通推進センターは、「宅建アソシエイト」の資格取得には、以下の4つのステップを踏む必要があると明記しています。

ステップ1:初任従業者研修

全国宅地建物取引業協会連合会が実施する「不動産キャリアパーソン」や不動産推進センターの「不動産基礎研修」等に代表される初任従業者研修課程を受講し、それらを修了することで不動産業に携わるうえで必要な基礎的かつ実務的な知識を習得することが必要です。
なお、研修内容は業界団体ごとに異なり、修了確認として修了証明書が必要です。

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ステップ2:宅建登録講習

宅地建物取引業法第16条第3項、及び同法施行規則第10条の2の規定に基づく登録機関が実施する登録講習を受講・修了することによって、宅建従事者として十分な能力を有するために必要な法的知識等を習得する必要があります。
これについても修了確認として修了証明書が必要です。

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ステップ3:実務課程

所属の業界団体を通じて推進センターへ受講の一括申し込みが必要です。そのうえで推進センターの「実施課程(Eラーニング)」を受講・修了し、一定の実務的な知識を習得するよう意図されています。
(ただし、第1ステップで全宅連の「不動産キャリアパーソン」を受講・修了した場合、この第3ステップは免除され第4ステップに申し込むこととなります。)

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ステップ4:修了課程

不動産推進センターが実施する修了課程(Eラーニング)を受講・修了することにより「コンプライアンス」「インスペクション」「瑕疵担保責任保険」等の基礎知識を習得することができます。

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認定

上記ステップ1~4すべての修了者を不動産推進センターが「宅建アソシエイト」として認定し、認定証明書を発行します。

このように「宅建アソシエイト」は不動産業に携わるうえで、初歩的かつ基本的な内容を確実に身につけることを意図して設計されています。資格としては、初心者向けでもあり「宅地建物取引士」等の取得を将来的に目指す人にとっては非常に有効な資格といえます。

事前準備として受講することで効率的に知識を身に着けていくことができるでしょう。

宅建アソシエイト

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