建築施工技術マニュアル サイトマップお問合せ

1.防災設備
下のリストボックスから項目を選択すると、 各項目へジャンプすることができます。
写真をクリックすると大きい写真を表示できます。
  防災設備工事とは、居住者の生命,財産などを火災などの災害から守るため、一定規模以上の建物などに設置する設備などをいう。


 
  防災設備は、消火設備、警報設備、避難設備、消防活動用設備に大きく分けられる。

 

 

 
  消化設備の目的は消防隊が現場に到着するまでの間の火勢を押さえ、延焼を防止する設備。

  (1)消火器 …… 大きく分けると蓄圧式(常時加圧されているもの)、加圧式(加圧用ガス容器を内臓しているものなどがあり、防火対象物の種類・構造により必要な能力単位が定められ、種類・大きさは下記を参照の事。→消防法施工令10

【消火器】
 
消火器の種類
    粉末消火器 …… 現在最も一般的な消火器。
    泡消火器 …… 数年前主流だった消火器だが粉末消火器が出てからは使用されることが少ない。
    強化液消火器 …… 水消火器と呼ばれているが、効果は粉末消火器に比べると劣る。
    ガス消火器 …… CO2、ハロンなどのガスが詰められおり、コンピュータ室、電気室などに設置する事が多い。

 
消火器の大きさ
    10型 …… ビルや工場、百貨店などに設置してあるのが多い。
    4型 …… 一般家庭用といわれているけど、今は家庭内に化学製品の可燃物が多く、一般的には10型を設置する事が望ましい。
    1・2・3型 …… 簡易的なものが多い。
    15型、20型 …… プロパン庫、灯油、重油などの近く。
    50型 …… 通常使用することは少ない。

  ※ 1消火器の設置基準早見表
  ※ 2消火器の設置するときの留意点(消防法施工令)
  ※ 3消火器の適応表

  (2)屋内消火栓設備 消火栓とは大きく分けて2種類に分けられ、
1号消火栓は、設置階の各部分を水平距離25m以内に包含するように設置する消火栓。
2号消火栓は、設置階の各部分を水平距離15m以内に包含するように設置する消火栓。ただし、天井設置型にあっては、間仕切、壁などの放水障害がなく、ホースを直線的に延長できる場合は20mに緩和される。
 尚、材質は基本的に鋼板製とする。ただし、建基法に定める"延焼危険範囲"に入らない場合は、合成材脂製とすることができる。
消防法施工令11

設置基準の一覧表を参照
屋内消火栓


   
  警報設備は火災の発生若しくはガス漏れを検知し、報知する設備。

  (1)自動火災報知機 火災により発生した煙または熱を自動的に検出し、火災発生を防火対象物全域に報知する設備で、受信機、感知器、中継器(無いものも有る)、発信機、音響装置及び表示灯から構成されている。
消防法施工令21

 
火災感知器の種類
    熱感知器 ……… 熱を感知し、種類が2つある。
    熱感知方法の種類
  差動式 ……… 室内の温度が急激に高くなると作動します。火災の時は急激に温度が上がるので一般の場所で使用される。
  定温式 ……… 室内の温度が60℃・70℃といった一定の温度になった時に作動します。急激な温度変化がある台所やボイラー室など、差動式感知器が使えない場所に使用する。

 
【熱感知器】
【 差動式 】
【 定温式 】


    煙感知器 ……… 煙を感知し、種類が2つある。
    煙感知方法の種類
  イオン化式 …… 空気をイオン化して電流を流し、煙が入ることにより電流が流れにくくなり、感知する。
  光電式 ………… 光を出すランプとそれを受光するランプがあり、煙が入ると煙の粒子に光が反射して受光部がその反射光を感知する

  煙感知機には煙をキャッチするとすぐに感知するものと煙を約30秒間キャッチして感知するものがある

 
【イオン化式】
【 光電式 】
 


  (2)ガス漏れ警報機 ガス漏れ警報機は、自治省令で定めるところにより、有効にガス漏れを検知することができるように設けること。ガス漏れ火災警報設備には、非常電源を設けること。
消防法施工令21の2
ガス漏れ警報機

  (3)火災報知機 …… 火災を発見した人が近隣の人々に火災が発生を知らせるために設置する手動式の押しボタンで、「発信機」には、イタズラ防止用の[セフテクター]というプラチックのフタがついていて、緊急時以外は押せない構造になっている。
消防法施工令23
火災報知機

  (4)非常警報 ……… 非常警報設備は、防火対象物の全区域に火災の発生をすみやかに報知することが出来、多数の者の目にふれやすい箇所で火災に際しすみやかに操作ができる箇所に設置する。非常警報設備には、非常電源を設けること。
消防法施工令24
【非常警報】

   
  火災発生時に安全・迅速に避難する為の設備で、避難の際に直接使用する設備若しくは、避難通路・階段などへ導くものとに区分される。

  (1)避難器具 ……… 避難器具は、安全な構造を有する開口部に常時取り付けておくか、又は必要に応じて速やかに当該開口部に取り付けることができるような状態にしておく事が重要である。
消防法施工令25、避難はしごの設置最少寸法図
非難はしご

  (2)誘導灯 ………… 避難口誘導灯は、避難口である旨を表示した緑色の灯火とし、防火対象物又はその部分の避難口の上部に設ける。
通路誘導灯は、防火対象物又はその部分の廊下、階段、通路その他避難上の設備がある場所に、照度が避難上有効なものとなるように設ける。
消防法施工令26

【誘導灯】
  (3)非常用照明 …… 照明は、直接照明とし、床面において1ルツクス以上の照度を確保できる製品で、照明器具(照明カバーその他照明器具に附属するものを含む。)のうち主要な部分は不燃材料であり、非常時点灯持続時間は30分以上とし、予備電源を設けること。国土交通大臣が非常の場合の照明を確保するために必要があると認めて定める基準に適合する製品を使用のこと。

 
関連法規
非常用照明


  地下駐車場や倉庫などについては、居室に該当しない為除外されているが、車路・通路部分は災害時の避難に使用されることが考えられる為、設置することが望ましい。

   
  消防隊が消火活動の際に利便を与えることを主眼として設置する設備で、一般の人は利用する事が無い設備。

  (1)排煙設備 ………… 排煙設備は、建物の用途、構造、規模に応じ、火災が発生した場合に生ずる煙を有効に排除することができるものであること。
排煙設備には、手動起動装置又は火災により温度が急激に上昇した場合に作動する自動起動装置を設け、排煙設備の風道は、不燃材料であることとし、非常電源を設けること。→消防法施工令28

  (2)連結送水管 ……… 連結送水管設備は、消火活動上必要な施設として位置づけられ、公設消防隊が専門に使用する設備であるため、消防当局の意向が完全に反映していないとならない設備である。
また、所轄の消防署の指導により詳細が異なっていることに注意し、所轄の消防署の指導事項などは遵守する事。
【連結送水管】

 

*1 送水口の設置に関する注意点



  消防法の規定により、一定規模以上の建物に、設置されている消防設備は、所有者、管理者、占有者などが維持管理をする義務があり、常日頃から適正な維持管理が必要ですある。通常維持管理及び点検業務は、機器点検の専門業者に依頼する。

 
  定期点検と法的義務内容および回数
    建物の「所有者、管理者、占有者」は、すべての消防用設備など(消火器、火災報知機、避難器具、連結送水管、など)を定期的に点検し、その結果を定期的に消防署に報告する法的義務がある。
    点検する期間は作動点検、外観点検、機能点検が6ヵ月ごと、総合点検は1年ごとにし、すべての建物が同じである。
    点検する方法はそれぞれの設備ごとの設置基準、技術基準に沿って、指定の道具、材料を使って、点検し、定められた様式に記入し、報告書を作成する。
    点検出来る者、消防署に報告する期間は、建物の規模、用途によって違いがある為、建物を下記の3種類に分け、点検できる者が定められている。
煙感知機点検

 
消火栓点検
非常照明点検
誘導灯点検

   
建物の分類
      (1)延べ床面積1000u以上の特定防火対象物(デパート、病院など、不特定の人が入る建物)
      (2)延べ床面積1000u以上の非特定防火対象物(事務所、共同住宅など、特定の人が入る建物)で消防署が指定したもの。
      (3)それ以外の建物


   
点検する為に必要な免許
      (1)(2)の建物 ………消防設備士、消防設備資格者の免許を持った者
      (3)の建物

………消防設備士、消防設備資格者の免許を持った者、または防火管理者など
   
報告期間
      (1)の建物 ………1年に1回
      (2)(3)の建物 ………3年に1回
      報告先は該当地区管轄の消防署に対して指定された書面で、上記の報告期間内に報告を行なう。