第3回Y様メルヴェーユ桜森(神奈川県大和市)
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地域発展への願い、
アパートの建替えで地域の活性化に貢献
横浜駅から相鉄線で25分。
神奈川県のほぼ中部に位置する大和市の「相模大塚」駅近くに、2017年1月、高級感溢れるマンション「メルヴェーユ桜森」が誕生しました。
オーナー様は地元で不動産賃貸業を営むY様(76歳)です。築30年超の木造アパート2棟を取り壊しての建替えでしたが、Y様とそのご長男様(45歳)にその経緯を伺いました。



建替えの理由

アパートの建替えは、弊社から持ちかけたわけではなく、Y様のご長男様からご相談頂いた案件でした。
建替えの理由は相続税対策。
ご長男様はかねてより建替えに向けて動かれており、入居者様の退去交渉もご自身で進められていました。
「父の寿命を計っているわけではありませんが、家にある程度の負債がないと、万が一のときに大変なことになってしまう。物件の築年数などを考慮しながら建替えを進めていました」と話すご長男様。つまり、被相続人に借入金などの負債があった場合、その負債を控除することができるため、財産を圧縮でき、相続税の節税に繋げることができるからでした。
「メルヴェーユ桜森」の建築場所には、築30年超の木造アパート2棟が建っていました。
オーナーのY様が、以前に相続した土地に建てた物です。
他にもY様はご自身が所有する土地に、テナント付きマンションや老人ホームを建てたり、メゾネットタイプのアパート十数棟を建てたりして、不動産賃貸事業を手広く行なっていました。
これだけの不動産をお持ちなのですから、節税対策の必要性は傍から見ても明らかです。ご長男様はY様とご相談され、ご自身で利回りプランや収支計画表を作った上で、弊社に建替えの話を持ちかけたのです。
営業担当の髙松は、仲介部からその情報提供を受け、ご長男様との商談を進めることになりました。では、なぜご長男様は最初から弊社に建替え案件を相談されたのでしょうか。
弊社との出会い
実は、オーナー様父子と弊社は、14年ほど前から付き合いがありました。
Y様は相模大塚駅の南西側に所有する土地を当時は駐車場として運営しており、「この土地にマンションを建てないですか」と弊社の営業マンが訪ねてきたのが始まりでした。
Y様が当時を振り返ります。
「営業マンと話していくうちに、建物を建てるなら1階と2階にテナントを入れて、3階と4階を賃貸にしようという話になったのです。この土地を目当てに他にも不動産会社がたくさん来ていましたが、どこも事業内容はマンションを造って管理するだけと言います。しかし、東建コーポレーションは、自社がテナントで入ることを提案してきたので、それなら話を聞いてみよう」と思ったとのことでした。

しかし、これに疑いの目を向けたのがご長男様でした。 「それまで東建コーポレーションのことは知りませんでした。サブリースを行なう企業に対しても、正直、良いイメージがなかったので、心配していました。(笑)」
しかし、その当時、駅前の商店街等も活気が失われてきており、なんとか相模大塚という街を活気付けたいという想いが強く、「ホームメイトのピンク色の目立つテナントが駅前に建てば、街も活気付くし、地域発展の貢献に繋がるのでは」との考えから契約を決め、平成16年12月に「ティアラ」が完成しました。

(弊社の大和支店)
オーナー様の考えどおり、弊社の大和支店が「ティアラ」にテナントで入居して以降、弊社の賃貸物件も多く建設され、街に活気が付いたとのことです。
また、「ティアラ」完成から10年以上、大和支店は3階と4階の賃貸住宅をコンスタントに入居付けをし、退去に伴う原状回復費用の負担が公正に行なわれるよう、毎回借主と交渉してくれたことを、ご長男様も高く評価しています。
このような付き合いを通じて築き上げた信頼関係と、自社ビルに入る業者を差し置いて他の業者へ依頼できないという思いから、アパートの建替えをまず弊社に持ちかけたのでした。
ただし、その際も、ご長男様は弊社と距離を置くことを忘れません。
「私からすると、1社だけに依頼すると不動産会社にいいようにやられると思いました。私もかつてはハウスメーカーにいましたし、建築業者の仲間もいます。東建コーポレーションには、事前に知っている範囲で建築会社に声を掛けさせてもらいますと伝えてから、建替え計画をスタートさせました」と、他の2社に対してプラン提供を申し入れたのでした。
3社の建替え提案プラン比較
提案された建替えプランは3社3様の内容でした。
A社の提案は、マンションと高齢者用の小規模多機能施設を併設したプラン。鉄筋コンクリート造なのでコストがかさんでしまい、収支が良いとは言えなかったそうです。
B社は、工法を工夫することで建築費を抑え、賃料の下落に対応できるというプランでした。低コストの割に質は良く、弊社のプランと建物の規模、部屋数がほぼ同じなのに、価格は安かったと言います。ただ、工夫してコストを抑えている分、タイルの選択肢が少ないなど、コストを抑えた物を寄せ集めした造りという感じがしたそうです。


一方、弊社のプランは、バリアフリーや室内の角の面取りがしてあるなど入居者様に優しいというイメージがあり、特に内観・外観ともに質感が優れていたと言います。
オーナー様は、「例えば、玄関は家の顔と言います。マンションも同じで、入居者様の友人などが遊びに来たときにエントランスのイメージが良いと、建物全体のイメージも良くなると思いますし、入居者様ご本人も優越感を感じ長く住んでいただけると思います。そういう意味でもメルヴェーユ桜森は、豪華で住みたいと感じて頂けるようなエントランスに仕上がり、とても満足しています」と語りました。

さらに、ご長男様は相続税対策と収支にも注目しました。「こちらが許容できる数字と、東建コーポレーションが出した数字に乖離があった」というご長男様に対して、弊社の営業担当 髙松は、利回りを上げる工夫や配置、戸数・間取りの変更などでご自宅に10数回も足を運んで打ち合わせを繰り返し、ご要望に応えるよう努めたのでした。
その真面目な態度にご長男様は、「メルヴェーユ桜森は東建コーポレーションが建てた物件だとどんどん宣伝してほしい。宣伝に耐え得る良い物件を造って、地域の広告塔になるように」と髙松に伝えたそうです。
完成したメルヴェーユ桜森
「メルヴェーユ桜森」は、建物の外観やエントランスの豪華さ以外にも、ゆとりのある駐車スペースと、賃貸マンションには珍しいコインパーキングを導入した計35台分の駐車スペースも魅力のひとつです。
35台分ある駐車スペースのうち、入居者用は20台で、残りはコインパーキングです。
若者の車離れもあるようですが、ご長男様はこう語ります。
「入居者様の友人が訪ねてくることもあるので、訪問者用の駐車スペースも必要だろうなと思いました。ただ、場所だけを用意しても、同じ人だけが停めたままでは管理が難しい。そこでコインパーキングの導入はどうかと思い、髙松さんに相談してコインパーキングを併設した賃貸住宅の事例を集めてもらったのです」
結果、この駐車スペースの按分は的中し、居住者用は20台分で必要十分である他、入居者様の訪問者以外にも付近を訪問する営業や業者さんなどにコインパーキングの存在が知られ利用者が絶えないと言います。

誕生からもうすぐ3年目になる「メルヴェーユ桜森」。
順調な運営にご長男様も、「本当にいい物を作ってもらったので地域に貢献できている。オーナーとしても鼻が高いです。近くを通る小学生がメルヴェーユ桜森のことをあそこの高級マンションと言っているのを聞くとうれしくなります」と目を細めて話します。
オーナー様も、「知り合いから良い建物、作ったじゃないかなんて声を掛けられるし、地域が明るくなったような感じがするよ。評判はいいよね」と言います。

弊社が地域に参入してからすでに14年が経ちます。
今では町の一員として、地域の祭りや自治会主催の様々なイベントにも参加してくれることを、オーナー様父子はとても微笑ましく感じていられると言います。
「東建コーポレーションの物件は、良い建物が多いので、良い企画で街作りに携わってもらい、私たちは建てる側として街作りをしていけたらと思っています」
最寄り駅を通る相鉄本線は、2019年にはJR、2022年には東急線と連結し、東京都心部との距離もぐっと縮まり、都心部の居住地域として需要がますます見込まれています。
オーナー様たちの地域発展への願いが実現する日も、すぐそこまで来ているのではないでしょうか。


ご長男様がマンション建築や不動産に関する専門知識、ご経験が豊富ですので、今回の案件は私からご提案するというより、お客様のご要望やニーズをしっかり受け止め、関係各位との協議や資料収集に努めました。駐車場へのコインパーキングの導入でも、運営を始めて実際に収益にもつながっていると聞いたときには、私も非常にうれしかったです。私の働きがオーナー様のご要望を叶えることに貢献できたことをとても光栄に思います。