建築施工マニュアル


2.タイル工事
下のリストボックスから項目を選択すると、各項目へジャンプすることができます。
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  [1] 使用材料
  原則として特別指定品を使用する。形状、寸法、色は特記による。
  役物の使用は、特記による。但し特記がなくても内装タイルの面取りは使用する。

  [2] 施工
  切り物が入らない様、また伸縮目地や化粧目地を取る様タイル割り付け計画をする。
  貼り付けるタイルシートは必要以上に足場に揚げてはならない。
  貼り付け時剥落したタイル、貼り付け後剥がしたシートは随時片付ける。
  上層で作業する場合は、下層の作業者に落下物、飛散に対する注意を促す。
  タイル張り施工中およびモルタルの硬化中に、タイル張り面に振動や衝撃などを与えない様に十分注意する。

  [3] 養生
  タイルの保管は、雨水・湿気など受けない様に養生して保管する。
  床タイル張り後、3日間はタイル上を直接歩行してはならない。やむを得ない場合は、道板などで養生する。
  冬季気温が2℃以下になる恐れのある場合は、日中暖かいうちに作業を止め、 シート張りなどの保温を行う。
  屋外施工の場合で、強い直射日光・風・雨の恐れのある場合はシートなどで養生して施工する。

  [4] タイルクリーニング
  タイルクリーニングは、酸洗いで行う場合が多いが酸が目地に残ると目地材が侵されるので、水洗いを十分行う必要がある。


 

【床100角タイル】
  [1] 外装タイル
(磁器質・施釉 45角タイル)
(磁器質・施釉 45二丁掛タイル)

東建特別指定品:ナスラック商品
東建特別指定品:ナスラック商品

  [2] 床タイル
(磁器質・無釉100角タイル)
東建特別指定品:ナスラック商品

  [3] 目地材 白セメント、目地用セメント(色を指定する)とする。
 


【内装タイル】

  下地
    タイル張りに先立ち、下地の浮き、不陸を検査し不良箇所を補修する。
    タイル割り付け計画に基づくタイルの仕上がり墨、水平墨に従いモルタルで下地調整をする。
    ALCに張る場合は、剥離防止の為ALC用セメント下地材を使用し、下地塗厚は5mm~7mmとする。

  張り付け
    張付けの順序は、目地割りに基づき水糸を引通しておきコーナー部、開口部周り に用いる役物タイルなどの基準タイル張りを先に行う。
    一般部は、上部から下部へ張り進める。
    張付け面積の大きい場合は、15㎡以下に伸縮目地で区画する。
    張付けモルタルの1回の塗付け面積は3㎡程度とする。
    張付けモルタルの調合比(容積比)はセメント1に対して細骨材2~2.5とする。
    張付けモルタルには、混和材を用いる。混和材は、モルタルの乾燥を防ぎ接着力の強化、作業性を向上させる。
    あらかじめセメント及び細骨材を十分空練りした後、加水して練り混ぜを行う。
    張付け用モルタルの塗置き時間は、10分以内とする。

  目地詰め
    伸縮目地材は、ポリサルファイド系のシーリング材とする。(防水業者)
    目地詰めは、張付け用モルタルの硬化後なるべく早く行う。
    目地詰め後、タイル面の清掃をなるべく早く行う。遅くなるとセメントのアクが出やすい。
    目地詰めは入念に行ない、部分的な詰め忘れがない様にする事。空目地は避ける。