建築施工マニュアル


2.界壁
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  [1] 製造方法
    ALCは、硅石・セメント・生石灰を主原料とし、発泡剤アルミ粉末と安定剤、水を混合し、高温高圧(180℃,10kg/c㎡)で蒸気養生した軽量気泡コンクリート(Autoclaved Light-weight Concrete)の頭文字をとった呼び名で、防錆処理を施された鉄筋により補強されている。

  [2] ALCの特徴
  多孔質で、断熱性が高く、熱伝導率はコンクリートの約1/10、重さはコンクリートの約1/4である。
  圧縮強度は30kgf/c㎡(294N/c㎡)以上と低いので、集中荷重・衝撃を受ける場所への使用は避ける。
  ALCパネルは、吸水性が大きいので、雨がかり部分や接合部の防水・防湿処理が必要である。
  ALCパネルは、プレキャストパネルの為、入念な施行計画を必要とする。

  [3] 注意事項
  作業については足場、脚立を使用しての高所危険作業中心となるので、安全保護帽、安全帯の着用を徹底し、安全に十分配慮しなければならない。
  資材の落下、墜落防止に留意し、必要な安全対策を講じる。

  [4] 搬入
    資材の搬入、取り込み、荷揚げ、パネルの取付けに際してやむを得ず仮設足場の控え金物など一部解体、撤去する場合には監督員と協議し、安全上支障がない事を確認した上で行う。また復旧については必ず報告し、監督員の確認をとる。

  [5] 近接配慮
    パネルの穴あけ、切断加工時に排出する粉塵は、風によって舞い上がり雨によって土と混ざり合うので、近隣に迷惑の掛からないよう十分養生すると供に、随時清掃を徹底すること。


 
100ALC 界壁
  [1] 品質
    ALCパネルは、JIS A5416の規格に合格するものとする。

  [2] 製造メーカー
    使用メーカーは、クリオン(H12.7.1に日本イトン工業、小野田ALC、日本シポレックス工業が合併)、旭化成又は、同など品以上とする。

  [3] 使用材の厚さ
    一般に厚み50、100、125mmのパネルを使用する。      
 
 
ALC規格


  外壁の項に順ずる。


 
 
 
外壁(間仕切壁)パネルの加工限界

 
  外壁の項に順ずる。


 
  外壁の項に順ずる。


 
  外壁の項に順ずる。


 
  [1] 工法
 
 
パネル上部の取付け

 
 
パネル下部の取付け
アンカー筋構法 フットプレート構法

 
吹抜け部の支持構法例
片側吹抜け部 両側吹抜け部

  [2] パネル下部の固定
    パネル下部を発射打込みびょう(アンカーピン)を用いてLプレートで床に固定する、Lプレート工法で施行する。

  [3] 注意
    アンカーピンはコンクリートに対して所定の取付け強度があるが、ALC床では取付け強度がでないため、受梁として、Lアングルをパネル下部に流しておく。

  [4] パネル上部の固定
  パネル上部取付け金物は、屋根、床、躯体に溶接により固定する。
  パネル上部の取付けにおいて、下地鋼材へのパネルのかかり代は、20mm以上とする。

  [5] 端部における注意
    出入り隅、間仕切り端部などの伸縮目地部には端部用フットプレートなどを使用して固定する。