建築施工マニュアル


3.舗装/コンクリート舗装
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  コンクリート舗装の構成・仕上がりを図1に示す。

 
 
コンクリート舗装の標準構成





  躯体/基礎工事/5.コンクリート工事/材料を参照。
  コンクリートの混合水が路盤に侵入防止と、コンクリート版との絶縁する為プライムコートを使用する。
  注入目地材はコンクリートの膨張収縮に順応し、コンクリートに付着しやすく、水に溶けず、水を通さず、高温時に流れ出さずに、低温時にも衝撃に耐える材料でなければならない。
  転圧コンクリート舗装は通常のコンクリート舗装に用いられるコンクリートよりも著しく単位水量を減らした(100kg/m3程度)固練りのコンクリートを使用する。


 
  コンクリートの打ちこみ準備
    路盤の点検を行ない、不良箇所があった場合は置換えなどの処置を行う。
    必要な場合は型枠の据付をし、コンクリートの天端で墨出しを行なったのち面木を取りつける。この型枠の内側には剥離材をあらかじめ塗布しておき、型枠除去の際にコンクリート版が破損しないようにする。
    路盤面に雨水の浸入防止と、コンクリートの中の水の吸収防止、及びコンクリート打ち込み時の路盤破損防止の為、プライムコートを行う。散布量は1.5l/㎡程度とし、打ち込み時の作業性を向上させる為、薄く砂をまいておく。

  打ち込み作業
    手作業による敷均しは、型枠・U字溝・ブロック・の縁、隅、目地部などは特に良好なコンクリートを打ち込む。
    敷均しが終わったら、直ちに平面バイブレーターなどを使用して型枠に接した部分から平行に締め固める。コンクリートの回りの悪いところは棒状バイブレータなどを使用する。

  仕上
    [1] 粗仕上 ……… 簡易フィニッシャ又はハンドタンパを使用し、コンクリートの表面を十分たたくようにして仕上る。
    [2] 平坦仕上 …… 幅1~1.5mのフロートを用いて、幅の半分づつを重ねながら順次縦方向の小波を取りながら平坦に仕上る。
    [3] 粗面仕上 …… 均一な粗面が得られるように進行方向と直角にはけ目を引き仕上る。
    [4] 真空コンクリート工法
コンクリート打ち込み直後、真空マット、真空ポンプなどの装置を用いて、硬化するのに必要の無い水分を吸引除去する方法。この工法は養生期間の短縮と強度並びに磨耗抵抗性の増大が目的。用途は、勾配の大きい路面に滑り止用の円形溝、横溝をつけるのにも用いられる。

  目地
    横方向の目地は収縮目地として用いられ、工法は下記の3つある。 尚、目地の交差部は鋭角部を出来るだけ作らないようにする事が望ましい。

  目地の工法
    [1] 仮挿入物をコンクリートの平たん仕上が終わった後に約4cm程度の深さまで埋め込み、コンクリートの硬化を待って挿入物を除去する方法。
    [2] 借挿入物をコンクリートの平たん仕上が終わった後に目地板(アスファルト系又は剛性自着性目地板)を挿入する方法。
    [3] 仮挿入物を用いコンクリート硬化後、コンクリートカッターで切断する方法。

  目地の種類
    [1] 収縮目地 ………… コンクリート版の収縮を容易にする為の目地。
    [2] 膨張目地 ………… コンクリート版の構造物への影響や温度上昇によるブローアップなどを防ぐ目地。切り込み目地に目地板及び注入目地材を注入する。
    [3] 突合せ目地 ……… 硬化したコンクリート版に突き合わせて隣り合ったコンクリート版を舗設するこにより作る目地。
    [4] 伸縮調整目地 …… 建築物や構造物との取合い部に設ける目地。

  養生
    水分の蒸発を少なくし、直射日光や雨風を防ぎ初期養生を行う。
    マット、麻袋、むしろなどをコンクリート版の表面に敷き散水を行ないながら後期養生を行う。
    夏期は初期養生を経た後にぬれむしろ、散水、ビニル乳剤皮膜などの潤湿養生が必要である。