強行規定（キョウコウキテイ）

「強行規定」とは、公の秩序に関する法律の規定のことで、「強行法規」とも言う。強行規定は、当事者の意思や特約にかかわらず、強制的に適用されると解釈されている。したがって、強行規定に反するような契約をした場合には、その契約はその部分について無効になる。反対に、当事者の意思によって適用しないことができる規定は「任意規定」と言う。ある規定が強行規定であるかどうかは、その規定の性質に基づいて判断するのが原則である。例えば、民法の相続に関する諸規定は、社会秩序の根本にかかわる規定であるため、「強行規定」であると判断されている。一方、消費者や社会的弱者を保護するようないくつかの法律では、その中に強行規定であることを明記している場合がある。