陸足袋（オカタビ）

「陸足袋」とは、いわゆる「足袋」のことであり、特に室内用の足袋を陸足袋と呼ぶ。真田（ゴム底の草履）とともに大工や建具工に愛用されていたが、着用する職人も少なくなった。建築界において足袋と言えば「地下足袋」（裸足足袋とも言う）を指すことが一般的で、高所作業をする鳶、屋根職人や左官まで、多くの職人たちが愛用している。地下足袋と区別するために「陸足袋」と呼ぶ。陸足袋は草履履きであり、のこぎりを使用するときに、簡単に足で材料をおさえることができる。草履履きであるため、足を乗せても材料を汚すことや傷付けることなしに作業ができ、仕上がった床の上も歩くことも可能である。