スチレン

「スチレン」とは、常温では油状で無色または黄色の液体のこと。芳香族炭化水素のことであり、臭気に特徴がある。スチロールと呼ばれるのがスチレンの別名としてよく知られている。天然樹脂として発見され、香料の成分として使われた。加工がしやすいだけではなく、軽量なことが特徴で、生活の様々な場面で用いられるようになっていった。高濃度の蒸気はとても危険であり、吸入すると急性中毒を起こす可能性が高い。刺激だけではなく、脱力や眠気、めまいを引き起こすこともある。ポリスチレン樹脂や合成ゴム、合成樹脂塗料からも揮散する可能性が高く、室内に放散する可能性も。引火性もあることから、日本の消防法では危険物指定される物質でもある。