伝統工法（デントウコウホウ）

伝統工法とは、壁の強度に頼ることなく木組みによって家を建てる、日本古来の木造の工法を指す。寺社仏閣などに見られるように、金物は使わず柱と梁の組み合わせで耐力を出すことを基本としており、耐震強度や耐久性、メンテナンス性に優れている。また使われる土壁は、耐火構造であるコンクリート壁よりも熱を通しにくく、使用中から廃棄時まで有害物質が出ないため、環境面、健康面から判断してもクロスより優れている。しかし、在来工法と比べて確認申請や建築工期に時間がかかるのが難点。伝統工法で建てられる建築技術を持つ大工職人が減少しているため、伝統工法を用いた建築物は極めて少ない。