分離課税（ブンリカゼイ）

分離課税とは、他の所得とは分離して計算し、個別に課税されることである。通常、その人の所得はすべて合算し、申告により総所得として計算するのが原則（これを「総合課税」と呼ぶ）だが、特定の所得については分離課税方式（申告分離課税方式）を採用している。所得税法で申告分離課税方式を採用している所得には、「山林所得」、「土地建物等の譲渡による譲渡所得」、「株式等の譲渡所得等」、「2016年（平成28年）1月1日以降に支払を受けるべき特定公社債等の利子等にかかる利子所得」、「一定の先物取引による雑所得等」がある。また、申告ではなく源泉徴収によって行なわれる「源泉分離課税制度」もあり、この制度の対象となる所得は「利子所得に該当する利子等」、「私募の特定目的信託のうち、社債的受益権の収益の分配にかかる配当」、「私募公社債等運用投資信託の収益の分配にかかる配当」、「懸賞金付預貯金等の懸賞金等」、「特定の金融類似商品の補てん金等」、「一定の割引債の償還差益」がある。