益税（エキゼイ）

益税とは、国庫に納入する物として事業者が消費者や顧客から預かった税を、納入せず事業者の利益としたもの。違法による物ではなく、あくまで合法的に発生した物のことを益税と呼ぶ。日本では特に消費税に関する税制について「事業者免税点制度」があり、これにより課税売上高が一千万以下の事業者は課税が免除されるため、消費税相当分はそのまま事業者にとっての利益（＝益税）になる。また、中小事業者の事務負担を軽減するために制定されている「簡易課税制度」では、仕入額を実際より大きな額として見なせる場合があるため、これにより事業者の消費税納税額が小さくなり、結果として差額が益税になることも。これらは、税制の不備として長年問題視されている。