当馬（アテウマ）

「当馬」とは、入札見積時の本命でない見積者のことを言う｡すでに契約をする相手を決めてはいるが、その相手が提示した価格を下げることを目的として、他の業者などに見積もりをとることがある。このときの見積もりや、あるいはその見積もりを提示した業者が当馬と呼ばれる。本来当馬とは、馬の種付けの際に使われる言葉であった。牝馬の発情を確認するために近づける牡馬のことで、発情が確認されると当馬である牡馬は離される。このことから、相手の様子や手の内を知るために取りあえず当てておいて、状況が分かると引き離されることを当馬と言う。スポーツでも、相手の様子を見てから仮である当馬の選手から正式な選手に入れ替えるというように、使われる。