前門（ゼンモン）

「前門」とは建物などの前にある門のことで、「表門」（おもてもん）とも言う。反対語・対称語は、「後ろの門」を意味する「後門」（こうもん）や「裏門」（うらもん）。前門の門扉は、子ども、ペットなどが飛び出すことなどによる事故の防止や防犯対策、公道と家とを隔てることによるプライバシーの確保などの役割を担う。また、門扉のデザインを工夫すれば、周辺の環境や雰囲気などと調和させることも可能。この他にも、家族や客人を招き入れ、また送り出すために用いられる前門は、「家の顔」であるとも言える。門扉の開き方は、両開きと片開き、内開きと外開き、そしてスライドタイプなど、その形態は様々。さらに門扉の形式は３種類に分けられ、プライバシーを確保し、セキュリティーを重視したいのであれば「クローズ型」、開放的イメージを求めるのであれば「オープン型」、プライバシーの確保と開放感を両立させたい場合は「セミクローズ型」にするなど、設置する目的によって選ぶことができる。

「後門」とは、文字どおり建物の後ろにある門のことを言う。反対語・対称語は「前門」（ぜんもん）。門に使われる材質としては、従来の木材だけでなく、アルミや合成樹脂を使用した物が増えている。また、以前は開き戸タイプの門が主流であったが、現在では、効率的なスペース利用が可能であるスライド式の引き戸タイプが主流。ひと昔前は、門により家の格が決まるなどと言われていたが、現代社会では、あまり重要視されておらず、単にセキュリティー面、プライバシー面を考慮して、門を設置しているケースが多い。